長時間の連続録画から目的の映像を手動で探すのは非常に手間がかかります。この時間の浪費にうんざりしていませんか? AXIS Camera Station Pro のスマート検索なら、より優れた方法でより効率的に必要な映像を発見できます。どれほどのメリットがもたらされるかをご説明します。
録画の中から特定のイベントや物体を探すのは時間のかかる作業です。しかも、複数のカメラをチェックしなければならない場合、その時間は一気に増加します。また、沢山のカメラの長時間の録画をずっと見ていると、情報過多で、いずれ脳が悲鳴を上げます。そうなると、事件の重要な証拠かもしれない異常も見逃してしまう可能性があります。
こうした体験にお心当たりがあれば、是非この記事をお読みください。証拠映像の検証における時間と労力を節約して、皆様の頭痛を減らす方法をご紹介します。
ユーザーフレンドリーな監視ソリューション
AXIS Camera Station Pro ビデオ管理ソフトウェア(VMS)は、 Axisエンドツーエンドネットワーク監視システムを構成する基本要素です。一般的にエンドツーエンドと呼ばれるソリューションは、ソリューションを構成する要素がお互いに最適化され、検証によって動作保証されており、全ての製品とソフトウェアはワンストップで提供されます。これにより、インテグレーターやエンドカスタマーは、システムのデザインから運用やメンテナンスまでをより簡単に行えます。学校、小売店舗、製造現場など、さまざまな現場でエンドツーエンドソリューションが採用されています。
AXIS Camera Station Pro には、幾つかの便利なツールがプリインストールされています。そのひとつが「スマート検索」で、カメラの映像から生成したメタデータで物体を分類し、連続録画の中からインシデントを探し出すのに役立ちます。機能は標準で搭載されており、追加費用はかかりません。また、ほとんどのAxis製カメラと組み合わせて利用できます。
検索効率の向上
スマート検索によって、オペレーターは、録画の検証に役立つツールボックスを手に入れることができます。
スマート検索は、インシデントの発生時刻が分からない状態で、撮影範囲内で動く物体から、特定の被写体を見つけなければならない時に便利な機能です。撮影範囲内で動く物体の追跡データをカメラから得て、サーバー側でさらに処理を行い、人物やさまざまなタイプの車両を分類します。検索をより効率的にするために、対象エリア、物体の動く方向、物体のサイズ、大まかな期間など、さまざまなフィルタを適用できます。非常に直感的なユーザーインターフェースで検索対象を速やかに発見できます。
スマート検索でインシデントが起きた時間帯を絞り込んだ後は、スクラビング機能が役立ちます。スクラビングは、録画再生タイムラインをマウスで前後に動かして、ゆっくりと映像を再生できる機能で、細かい録画検証に便利です。
AXIS Camera Station Proに搭載されているスマート検索は、私にとって便利なツールです。録画を素早く検索して、目的の映像を見つけるのに役立っています。
スマート検索が個人的に便利だった例を エンドツーエンドソリューションのプロダクトスペシャリストAndreas Ferm氏が挙げてくれました。「宅配便が配達されると思って待っていたのに、業者が家を間違えて訪問したようで、不在通知が来た時です。スマート検索で玄関先の録画を素早く調べて、配達が来ていないことを確認できました」
より現実的な監視のユースケースとして、発生したインシデントの証拠映像を、多数のカメラの録画を横断して探す、といった使い方も挙げられます。ある時間帯にショッピングモールで、赤いジャケットを着た万引き犯が現場で目撃されたとしましょう。スマート検索を使用すると、オペレーターは万引き犯の可能性のある人物と、その人物がどのように敷地内を移動したかを効率よく調べることができます。まず、万引き犯が現れた場所のカメラの録画を「人物」と「赤い服」という特徴フィルタで検索します。怪しい人物が写っている映像が検出されたら、その画像をもとにした類似性検索を、ショッピングモール内のカメラに対して行います。そうすることで、着衣などの見た目が似ている人物を、複数のカメラの録画から検出できますので、いつ頃、どのあたりを移動したか調べるのに役立ちます。
実用的で簡単に使える機能
スマート検索はAXIS Camera Station Proにプリインストールされているため、使い始めるのにそれほど時間はかかりません。「選択したカメラのスマート検索を有効にするだけで準備は完了です」と、Andreas氏は言います。
検索画面では、ドロップダウンメニューで、カメラ、時間範囲、人物、車両を選択できます。車、トラック、バス、自転車、バイクなど、さまざまな車両を検索できます。また、特定の色の車両や、人物の上半身と下半身の服の色を検索できます。
「オペレーターの方は、それぞれの検索パラメータについて把握しておいていただくと、システムセットアップや状況に合わせて検索を最適化できるのでお勧めです」と、Andreas氏は言います。
たとえば、以下のような条件で検索を行うことができます。
- 8月28日金曜日の午前9時から10時の間に、港にある全ての黄色の車を見つける。
- セキュリティチェックポイントを反対方向に進んでいる人物を全て見つける。
- 自転車専用エリアではなく、歩道を走行している自転車を全て見つける。
- 参照画像を使用して、複数のカメラに映る類似した人物を見つける。
検索条件の組み合わせは自由に調整できます。また、検索結果の「信頼度」スライダーを調整することで、より多くの、またはより少ない検索結果を得られます。
証拠映像の検証は、多くの場合、目的の映像を見つけるために手動で検索条件を絞り込んでいく繰り返し作業です。
快適にご使用いただくために
「スマート検索は、ほぼ全てのAxisカメラで機能しますが、機械学習やディープラーニングによってカメラ自体が物体の分類を行える最新カメラを使用することで、サーバー側の処理の負担を少なくすることができ、より高いパフォーマンスが得られます。また、スマート検索は、撮影範囲内の被写体の数や動きが少ないシーンの方が向いています。一方、交通量の多い高速道路や交差点など、多くの動体が検出されるようなシーンでは、分類データを保存するためにより多いディスク容量と処理能力が必要になります」と、Andreas氏は言います。そのようなシーンでもスマート検索を使うことはできますが、その場合は、スマート検索を有効にする際の設定で、フィルタを使って検知エリアや条件を絞り、サーバーが処理するデータ量をあらかじめ減らすことをお勧めします。
また、よりハイスペックなサーバーを使用したり、 物体の分類をカメラ内で行える、プロセッサーを搭載した最新のAxisカメラにアップグレードしたりすることで、パフォーマンスを向上して、より快適にご使用いただけます。