サステナビリティは、これまで以上に重要な課題となっています。近年、これが最も注目を浴びるトピックの1つとなっているのにはもっともな理由があるのです。サステナビリティの推進に対する意識を高める組織が増えていますが、Axisはこれまでも常にサステナビリティに重要な焦点を当ててきました。緊密に協力を図りながら、スマートで安全な世界の構築に向けたイノベーションに取り組む当社のパートナーにとってもこれは同様です。
サステナビリティは広義の用語です。当社にとってのサステナビリティには、地球の保護、人の尊重、責任あるイノベーション、高信頼性のパートナー/組織という意味が含まれます。サステナビリティという主張の定義および支持において、これは当社の行動の指針となる原則です。特に、 当社は高信頼性のパートナーになるという点を重視しています。長期的なサステナビリティを実現するには、高い信頼性を確立する必要があります。これがなければ、ミッション、ビジョン、目標を構築する相互基盤を得ることができません。
すべては信頼から
持続可能な未来の形成に向けて取り組む上で不可欠な要素となるのが「信頼」です。信頼性を確立することで、より持続可能なビジネス慣行の構築と開発、倫理や財務に関するより広範な方針の感化、共通のビジネスやサステナビリティの目標達成に向けたパートナー間の連携が推進されます。
当社は模範を示すことが重要だと考えています。当社は2007年、企業を対象とするサステナビリティ関連のイニシアチブとしては世界最大規模の「国連グローバル・コンパクト (GC)」に賛同しました。また、国連総会で採択された「2030アジェンダ 」と17の国際目標を掲げる「持続可能な開発目標 (SDGs)」も支持しています。何年にもわたる当社の内部的変化や主張も含め、これにより当社は協力しながら変革・改善を共に推進するパートナーとの信頼と理解を深化させてきました。
正しい方向に向かって歩みを進める中、当社は常に改善や成長の余地があることを認識しています。しかし、これはパートナーの協力やサポートなしには達成し得ません。
Axisチャネルパートナープログラムのマネージャーを務めるアレックス・ラクロア (Alex LaCroix) 氏は、「国連グローバル・コンパクトの提唱内容や持続可能な開発目標には、目標を達成する上でパートナーの支援や調整が必要となるエリアが含まれています。持続可能な開発目標の1つとして、男女同権が挙げられます。Axis組織内や業界内で目標を達成するには、パートナーがその概念に賛同し、男女同権の確立に向けて努力しなければなりません。働きがいのある人間らしい雇用と経済成長の推進については、当社が製品の販売プロセス全体を完全に制御することはできませんが、パートナーの成功を促進することで、経済成長を促すことができます。 持続可能な都市とコミュニティの実現については、廃棄物の削減、自然災害の早期発見、エネルギー消費の削減に役立つ革新的な製品を提供することで、より持続可能な都市とコミュニティの構築に貢献することができます。これを実現できるか否かは、当社のチャネルパートナーに大きくかかっているのです。当社は事業の一環として、パートナーの知識や意識の向上に努めています。これは、Axis製品を使用して持続可能な都市やコミュニティを構築・推進できる創造的な方法を、チャネルパートナーが自主的に考案できるようになってもらいたいからです。平和で公正な社会と強力な制度の確立に関しては、当社は腐敗防止、人権、サイバーセキュリティといった分野でこれに貢献しています。Axisは、当社の製品を通して、強力なサイバーセキュリティ基準を開発することに多大な努力を注いでいます。しかし、こうしたサイバーセキュリティツールやリソースを利用し、その情報を確実に伝達できるかどうかはインテグレーターにかかっています。当社の価値観が安全、確実、倫理的にエンドカスタマーに伝わるかどうかは、当社のチャネルにおけるパートナーにかかっているのです」と述べています。
知識・意識を向上させる価値
これは長期的な道のりです。これを達成するには、長期にわたって信頼関係を構築することに取り組まなければならないことを当社は十分に認識しています。では、その信頼関係を築くにはどうすればよいのでしょうか?
その方法の1つとして、意図的に学習機会を拡大することが挙げられます。当社の製品やソリューションの使用および当社の価値観や信念に関するパートナーの知識や意識を向上させることを目的として、当社はパートナーに機会やプログラムを提供しています。また、当社のチャネルプログラムに参加する特典も提供しています。そのために、Axis Communications Academyを開設したのです。パートナーが適切なレベルのスキルと知識を確実に習得することで、エンドカスタマーにも正しい知識が伝わります。このアカデミーは、これを実現できるように構成されています。
ラクロア氏は、「パートナーに適切な教育やトレーニングを多く提供するほど、刻々と変化する業界の環境に対応できるパートナーの能力が高まります。こうしたプログラムにより、パートナーは製品やソリューションを最大限に活用できるようになります。延いてはこれがエンドカスタマーの満足度の向上につながるのです」 と語っています。
当社はこうした機会を非常に高く評価しています。そのため、チャネルパートナープログラムでより高いレベルを取得することを検討している企業は、Axis認定の専門家をスタッフとして配置することが必要条件となっています。
整合と透明性
従業員やパートナーのエコシステムに対してオープン性や透明性を維持する当社の姿勢が、主要なモチベーションとなります。透明性を維持する方法の1つとして、年次サステナビリティ報告書の発行が挙げられます。当社の立場や価値観を概説および再確認し、目標達成に向けた進捗状況を伝達することを目的とする同報告書は、過去何年にもわたって当社のプロセスの一環として重要な役割を果たしてきました。
当社は常に、サイバーセキュリティにおける透明性を優先しています。その取り組みの一環として、潜在的な脆弱性の検知とパッチ適用を推進することを目的として当社が最近立ち上げたバグバウンティプログラム(脆弱性報奨金制度)、また検知されたサイバーセキュリティ問題を率直に公開する方針などが挙げられます。対象範囲は、販売チェーン全体からエンドカスタマーにまで及んでいます。これにより、パートナーや顧客は発生した事態がデータや情報に及ぼし得る影響を確実に認識できるようになります。問題やバグを公開することで、たとえ当社の評判が落ちることになっても、当社はこの姿勢を貫きます。このように高い当社の信頼性と透明性は、パートナーから高く評価されています。
Genetecで米国&カナダの販売担当地域副社長を務めるカイル・ハート (Kyle Hurt) 氏は、「長い協力の歴史に基づき、AxisとGenetecの間には高信頼性のパートナーシップが確立しています。両社共に、顧客ニーズを満たす革新的なソリューションを市場に投入することに熱心に取り組んでいます。最近では、業界初のエンタープライズ級アクセスコントロールソリューション「Axis Powered by Genetec」を発表しました。Genetecは引き続きAxisと協力を図りながら、当社のインテグレーターやエンドカスタマーが高い信頼性をもって、セキュリティや運用を強化するために利用できるソリューションを開発していく構えです。これはそのほんの一例に過ぎません。」と述べています。
ラクロア氏は、「長期的な関係を築くためには、これが不可欠です。両社の間に強力な信頼関係が構築されており、高い透明性が維持されていなければ、共通のミッション、ビジョン、目標に向けて足並みを揃えて進むことは非常に困難となります。その目標やビジョンに対する透明性がなければ、連携することができず、当社の目標を達成することも容易ではなくなります」と話しています。
長期的なアプローチ – サステナビリティの背後にある鍵
製品開発にも、関係構築にも、当社は長期的なアプローチで臨みます。パートナーがその目標と目的を達成できるように、当社はパートナーに必要なサポートとガイダンスを提供しています。これが延いては、当社の目標と目的の達成につながるのです。
長期にわたる信頼関係により、関係者全員にメリットがもたらされます。この良好な一例として、Milestone SystemsとAxisのパートナーシップが挙げられます。Milestone Systemsのグローバル・パートナー・マネージャーを務めるソラヤ・ヘリストチアン (Soraya Heristchian) 氏は、Milestone SystemsとAxisは、長年にわたるパートナーシップに基づき、IPビデオ監視市場を先導してきました。両社は相互に補完し合いながら、それぞれの製品を最大限に活用しています。これにより、一段と優れた戦略的イニシアチブが推進されるのです。また、製品が常に最新かつ安全に維持されることで顧客は安心感をもって投資できるため、顧客にも多大なメリットと価値がもたらされます」と語っています。
こうした信頼関係が非常に長く続いている理由は、Axisが将来性のある製品開発に取り組んでいることをパートナーが理解しているためであると説明するラクロア氏は、「当社のパートナーは、Axisと提携することで、現在だけでなく、10年後にも有用となるサポートやガイダンスが得られるかどうかを初日から考慮しています。カメラが故障することもあれば、一部のソフトウェアにアップグレードが必要にあることもあります。パートナーはこうした事態にAxisが対応できるという安心感を欲しているのです。」と述べています。
当社はまた、積極的なアプローチにより、製品の調達や製造方法の改善を図ることに注力し、製品やソリューションの使用方法に関してもより強力な方針を採用することを目指しています。経時的に、これは当社のパートナーやエンドカスタマーにとっても大きな関心事項となりました。
パートナーはその意思決定プロセスにおいて、製品のサステナビリティや調達をより重視するようになりました。中には、エンドカスタマーレベルで推進されている要素もあります。フットプリントを意識するエンドカスタマーも増加しています。こうした顧客は、自社が使用する製品の電力消費や部品の調達が持続可能であることを確認したいと考えているのです。
まとめ
当社は常に、より広範な変化に適応する必要性を認識しています。多くの場合、変化に適応するのは容易ではありません。しかし、当社は正しく行動する姿勢を貫いています。
これは当社のパートナーも同様です。将来的なメリットを念頭に置き、当社は自社とパートナーの運営方法の変革に取り組んできました。時にこれは困難で、物議を醸すような手段を取らなけらばならないこともあります。当社の価値観と目標を支持するパートナーは、多くの場合、こうした変化に率直に取り組んでくれます。当社はこうした姿勢に大変感謝しています。
これはすべて、パートナーとの間に信頼関係が築かれているがゆえです。これは、パートナーとして、組織として、過去30年以上にわたり積み重ねてきた信頼による絆です。