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環境に配慮した監視 : 考慮すべき3つの重要なポイント

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私たちは皆、より環境に優しくあるよう努力する必要があります。ESG (環境・社会・ガバナンス) 評価は、企業の持続可能性と、企業がより広い社会に与えるプラスの影響を評価する重要な格付け方法となっています。このブログ記事は、環境に配慮する企業が監視システムに関してより多くの情報を得て、持続可能なシステムを選択するのに役立ちます。 

より環境に配慮して事業を行うには、あらゆる点で改善を行うことが重要であることを私たちは認識しています。セキュリティシステムも例外ではありません。EUの法律により、企業は持続可能性の目標を達成することが求められており、製品や企業の活動が環境に与える負荷を評価するための指標である環境フットプリントを最小限に抑えることの重要性は増すばかりです。そのため、新規に購入する場合でも、既存のものを更新する場合でも、これらの目標に確実に貢献できるソリューションが望まれます。しかし、何に注目すべきかを知るのは難しい課題です。

筆者は最近、Axisの持続可能性セールスエンゲージメント担当ディレクター、Ulrika Renmarkとこのことについて話し合いました。どうすれば、顧客がより多くの情報に基づいて選択を行えるようになるか? 投資を計画する際、ベンダーやパートナーのどこに注目すべきか? これは複雑な問題であり、答えを得るには、かなり長い購入のバリューチェーン全体を見渡す必要があります。

顧客がより多くの情報に基づいて選択を行うにはどうすればよいか?

私たちが直面した課題は、特にエネルギーと電力消費に関して、必要な情報をすべて把握できる共通の基準がないということです。心強いことに、ESG評価を提供するEcovadisのような独立した組織が出現していますが、まだ完全に信頼できるものではありませんし、誰もが同じ格付け方法を使用しているわけではありません。

ここでは、物事をシンプルにするために、監視システムの購入の際に意思決定の指針となる3つの重要な考慮事項として、エネルギー消費量、製品で使用されている材料、ライフサイクル全体の理解を取り上げます。

エネルギー消費量の削減

エネルギー消費に関しては、システムのエネルギー消費量は? それは削減できるのか? という2つの問いかけを行う必要があります。分析によると、監視システムで最もエネルギーを消費するのはカメラであり、製品のライフサイクル全体で約60~80パーセントを占め、そのエネルギー消費のほとんどが、製品の製造、出荷時ではなく、使用段階で発生します。

とは言え、消費電力が最も少ないカメラを探せばよい、といった単純なことではありません。システム全体を見ることが重要であり、システムのコンポーネントがいかに補完し合い、協調して動作し、全体的な消費レベルが低下するかが重要です。例えば、Axis Lightfinder のような光を最適化する技術や赤外線センサーによって、強力な投光照明の必要性が低下します。また、LEDのような特定の要素を無効にしたり、特定の環境条件下で 不要なヒーター機能 を無効にすることができる製品もあり、全体的なエネルギー消費に長期的に大きな影響を与える可能性があります。 

エネルギーの使用に大きく影響するもう一つの要素が録画用ストレージです。データセンターでは、稼働を維持するための冷却によって、膨大なエネルギーを消費します。ディープラーニングやモデルトレーニングのためにAIシステムが統合されるようになっており、データセンターで必要な計算能力とその結果としての電力消費量は急増の一途をたどっているため、これらのサービスに対する要求が増え続ける顧客としては、可能な限り必要なストレージの量を削減することが不可欠です。

そのための非常に効果的な方法の一つが、録画したビデオのビットレートを下げることです。適切な ビデオ圧縮技術 を使えば、帯域幅の要件を下げることができ、必要なサーバーのストレージ容量も平均50パーセント、場合によっては90パーセントも削減することができます。これは、持続可能性の格付けに非常に良い影響を与えるだけでなく、長期的には大幅なコスト削減につながるでしょう。

有害な材料や問題のある材料の使用

監視製品で使用される素材についても考慮する必要があります。PVC (ポリ塩化ビニル) のような有害な原材料や、潜在的に毒性があり発がん性のあるBFR/CFR (臭素系・塩素系難燃剤) に注意しましょう。特に、通常は 持続可能性に関する年次報告書 に記載されているBFR/CFR/PVCが含まれない製品の現在の割合や、これらの材料の完全な排除に向けた将来の目標やスケジュールを確認し、候補となるベンダーが提供するデータを精査してください。 

今日、多くのメーカーが研究開発や製品設計において、環境保全を考慮した グリーンデザイン アプローチを採用しています。これは、有害な材料や生態学的に問題のある材料の段階的な廃止と持続可能な代替材料の採用に向けた大きな一歩です。例えば、再生可能な炭素系プラスチックのようなリサイクル素材を使用することは、天然資源の保護に役立ちます。

持続可能な原材料の調達においては、環境と健康の問題とは別に、紛争と無縁の鉱物のみを使用することも保証する必要があります。金、スズ、タングステンなどの鉱物は、その売上によって武力紛争が長期化するおそれのある紛争地域で採掘されたものであってはなりません。道徳的なベンダーは、バリューチェーン全体で行動規範を定め、自社のサプライヤーを定期的に監査し、厳格な基準に従わせます。 

ライフサイクルの視点から

電気電子機器廃棄物 (E-waste) は、世界で最も急速に増加している廃棄物です。国連が 持続可能な開発目標 (SDGs) を策定するほどであり、そこには産業を持続可能なものにするという目標も含まれています。そのため、監視製品の購入は全体的なライフサイクルの視点から行う必要があり、候補となるベンダーがどれだけ 循環モデル に近いかを探ることが極めて重要です。

製造工程がどの程度持続可能なのか、製品が再生できるのか、などの問題が提起されます。寿命に達した製品は、最終的に埋め立て処分されるのではなく、修理、再利用、付加価値の高い物への作り替えが可能かが問われます。 

企業は、原材料から製品を経て再び原材料に戻る資源の循環を実現する方法を模索しています。たとえばAppleでは、廃棄された携帯電話からレアアース材料、鋼、タングステンを回収するのに役立つ分解ロボットを開発しました。Axisも、最低6年、最長13年のソフトウェアサポートを提供し、より多くのリサイクル素材を使用することにより、バリューチェーン全体の持続可能性の水準の向上に尽力しています。

最初の一歩を踏み出すのは、そうしなければならないから。二歩目を踏み出すのは、そうしたいから

これらは難しいですが、重要な問いかけです。こうした情報をすべて把握するのは無理難題のように思えるかもしれませんが、パートナーやベンダーが助けてくれるはずです。これら3つの分野に関する情報の提供を求め、必要であれば後押ししてください。優れたベンダーは、透明性のある科学的根拠に基づいた目標に取り組んでおり、自社の進歩に関して、少なくとも予備的な基準を設けているはずです。もし何も提示できないのであれば、そのベンダーは貴社にとって適切ではないのかもしれません。

Ulrikaと話をしていて、環境の持続可能性の向上に本気で取り組んでいる企業に関する彼女の言葉がとても気に入りました。「最初の一歩を踏み出すのは、そうしなければならないから。二歩目を踏み出すのは、そうしたいから」

筆者が頻繁に接触する多くの企業のことを考えると、彼女の言葉は真実です。結局のところ、単にコストだけの問題ではありません。良い方向への変化を受け入れ、自分の役割を果たす必要があります。そして、正しい方向への一歩一歩は、どんなに小さくても重要です。 

最も環境に優しいネットワーク監視システムを選択する方法について質問がある場合や、このトピックに関する一般的な意見交換をご希望の場合は、お近くのAxisの営業オフィスまでご連絡ください。

Sabine Lecachey-Jarosz

Axis CommunicationsのDirector Global End CustomersのSabine Lecachey Jaroszは、2010年に入社しました。彼女は2016年までグローバルパートナーズ部門のディレクターを務めました。Axisに入社する以前は、ケーブルおよびデータセンター業界のさまざまな国際企業で働き、セキュリティおよびIT業界で豊富な経験を積んできました。英国、スペイン、米国に住んだ経験から5か国語を話すことができ、現在はパリに拠点を置いています。Sabineは、米国のフロリダ州立大学で国際関係/政治学の学士号を取得しています。

Sabine Lecachey-Jarosz
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